2007-07-20

新しい区画整理を




イマナカが"不動産講座"で区画整理について書いているので、
私もそのことについて少し触れてみようと思います。


区画整理なんて、ほとんどの人が一生関わる事のないもので、
ただ、田んぼを埋めて道路が整備されるくらいのイメージだと思います。


岡山市の財政再建を取り上げたNHKスペシャルを見られた方は、
分かるかも知れませんが、巨額の税金が投入される事業がほとんどなので、
自治体にとっては大きな出費の一つなのです。


私は以前岡山市のとある区画整理の企画に携わっていたことがあり、
どうもその税金の使われ方に疑問を持っていましたので、
NHKの番組を見たときは、よくぞ取り上げてくれた、と思いました。


私が携わっていたところは、結果的に事業が進まず暗礁に乗り上げた
状態になっているようですが、すでに調査費と称して2000万を超える
税金が投入されています。
このまま事業が頓挫したら、その税金はおそらく無駄にあるでしょう。


こんなことがまかり通っていたら、岡山市の財政はこのまま破綻してしまいます。


宅地を造成する区画整理というのは、高度成長期の宅地が
不足していた時代に必要とされたものであって、
コンパクトなまちづくりを目指さねばならない現代においては、
あまりそぐわない事業のように思います。


一方で国は、まちなかの老朽化した地域を再生する手法として、
あたらしい形の区画整理事業を提案しており、都市圏では実績があります。


岡山のまちなかもマンション建設の陰で、高齢化空洞化している
地域をよく見かけます。


今求められているのは、郊外で田んぼを埋める区画整理ではなく、
まちの中心部を再生する、再開発と一体となった区画整理なのです。


行政の施策に「まちづくり」を唱えるものはほんとにたくさんあります。
しかし現実には、何の方向性もない脈絡ない開発が淡々と続けられています。


今の社会システムの中で、「お金」ではなく「まちづくり」を
掲げて区画整理を進めるのは至難の業です。


いま建設されているもののほとんどは、おそらくこれから先50年の
まちの景観を決定していっているといっても言い過ぎではないはずです。


このままで美しい国になるのでしょうか。

2007-07-20